高齢者や障害を持った方が車椅子で移動する際、バリア(障壁)となるのがいろいろな場所にある段差。旧来からの日本家屋は、玄関の上がり框(かまち)や、部屋の入口、敷居など、あちこちに段差が多いものですが、皆さんのご自宅はいかがでしょうか?
車椅子を使い始めたら、在宅介護を始めたら、それまでは気にしていなかった小さな段差も大きなバリアに感じるかも…?
そこで、段差解消アイテムを!段差を安全に走行できるように、介護保険を使ってスロープのレンタルが可能です。「段差解消のためのもの」「取り付けに際して工事を伴わないもの」で、置くだけで使えるものが介護保険の対象となっています。(ネジなどで固定する場合は住宅改修の対象となります。)よく使われているのが、 2つ折り、軽量、丈夫な折りたたみ式の簡易スロープです。
あわらんち利用者さんたちも、ご自宅でスロープを使用されている方が多いです。さらに、ご自宅の環境に合わせて、ご家族が段差解消スロープや補助グッズを手作りされたり、ホームセンターなどで購入した関連備品も取り付けたり…と皆さん工夫されています。また、スロープが設置しにくい場合は、昇降機を設置するという方法もあります。
実際のところはどんな感じ?あわらんち利用者さんのご自宅の玄関先を撮影させていただきましたので、ご覧ください☆
●Aさん宅:スロープと、手作りの板を組み合わせています。ご自宅に入る時は、スロープでご自宅前の道路から玄関へ、板を取り付けてドアのレール部分を越え、そしてもう一度スロープを使って土間から部屋へ上がります。ご自宅から外出する時はこの逆です。
●Bさん宅:玄関前から部屋までの間にいくつかのバリアがあったご自宅でした。ご家族や大工さんの手により、 木材やコンクリート舗装などで 傾斜をつけた手作りの坂道が完成!これで車椅子のまま昇降可能になりました。介助者が安全に車椅子を押して昇り降りできるよう、滑り止めネットも敷いてあります。
●Cさん宅:昇降機とスロープを使用されているお宅です。昇降機で玄関の上がり框 (かまち) の高さまで地面をそろえることができるため、スロープを設置しにくい玄関先の段差問題をクリアできました。車椅子の利用者さんを乗せたら、足踏みで上へ、レバーで下へ操作します。部屋につながる廊下との間にはもう1つの段差があるため、短いスロープも置いています。
スロープは長いタイプ、短いタイプ、2つつなげるタイプ、カーブがあって向きを変えられるタイプもあります。急勾配になったり、長い坂道になったりすると、介助者もつい「ヨイショ~」という声が出たりしますが…、どのお宅でも、どの利用者さんでも、安全第一の介助に努めています☆
そんなわけで…、スロープがあれば、“だんない(段無い)”わいね~(大丈夫やわいね~)^^